第24話|突然の電話に呆然とする

それは、いつも話をするKさんからではなく、売り主サイドについていた不動産屋のSさんからでした。
「すみません、実はね、あの土地の右側あるでしょ、現場小屋のあるほう。あすこがね、売れちゃったんですよ。さっき。」


・・・まったく意味が分かりませんでした。わたしたち、ちゃんと買付証明書も出しているんだけど。


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この携帯を手にした次の瞬間、衝撃の事実が・・・!


「それがね、石垣さん(このブログでのあだなです)が、あなたがたとの交渉にしびれを切らしちゃって、直接お客さんをひっぱってきちゃったの。石垣さんが突然私どものところに、知り合いの自動車修理工場やってるヒトを連れてきて『このヒトが買いたいって言ってて、もう現金用意してきてもらったから。わたしもこのヒトに売りたい』っていうんですよ。売り主さんがじかにそういうんだから、わたしもどうにも止められなくてね。その場で契約、即金手渡しで。さっき契約が終わったんです。なんかすみませんねえ、本当に突然でねえ。」


・・・売れちゃった?右はんぶん?ってことは、あの土地は、永遠にわたしたちのものにはならなくなったの?
「すみませんねえほんとうに。また、いい土地ありましたら、すぐご紹介しますよ。」
Sさんは、やや早口にそう言うと、ぼんやりして対応の鈍っているわたしを置き去りにして、そそくさと電話を切ってしまいました。


わたしは、電話をにぎったまま、なにもいえず、呆けて立ち尽くしているだけでした。

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このブログについて

平日は多忙なサラリーマン、だが休みとなると植物栽培マニアと化す夫。膨大な数の珍植物が自宅からあふれ置き場所に困り果てた挙げ句、夫婦の選ぶ道は「田舎で地主になる!」。植物と人間にとって理想の土地を探し求めることに決して妥協しない彼らの「とんでもない紆余曲折」を、赤裸々に綴ったブログ。

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Miori
子供や夫や動物を育てるのが趣味。カフェの窓際でのんびり読書する時間と、家でのんびり造顔マッサージする時間が持てれば幸せ。と、ささやかに都心のインドア生活を楽しんできた主婦が、突如「田舎の土地をゲット」するために髪を振り乱して奔走しはじめる。結婚相手によって、人生が激変することを実感中・・・

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