Taito Styleプロジェクトレポートvol.3 「家具買い取りシステム」「太東カタログ」など賃貸住宅の新しい価値
text= 大我さやか(Open A ltd.)

太東カタログは入居者にもれなくプレゼント! 見ているだけでも楽しめます。


■家具の買取システムがある賃貸?

以前に行ったOpen A・馬場とTaito Style・那部さんの談話をもとにお送りします。

馬場:Taito Styleプロジェクトは運営面でもいろんな変わった工夫がなされているのですが、特に面白いと思ったのは、家具の買い取りシステムです。

那部:私が元々家具好きなこともあり、家具をコンセプトとした面白いサービスができないかと考えたんです。
ここを借りる人はセカンドハウスとして借りてくれる人が多いと思うのですが、その家を借りるために新たに家具を買わなきゃいけない。けれど出ていくときは不要になる。でもいい家具だったら、そのまま置いていって欲しいぐらいです。また家主としては、借りて住んでくれる人にはできるだけ長くいてもらいたい。長く住むことで得するようなシステムにしたいと思ったんです。そこで、年を追う毎に家具の買い取り価格を上げていくという方法を思いついたんです。


無垢材で作られた上質な家具。太東カタログに載っているこれらの家具を退去時に買い取ってくれます。


馬場:まずTaito Styleの入居者には、那部さんイチオシ家具を掲載する「太東カタログ」が入居時に入居者にはプレゼントされるんですよね。

那部:IKEAのように安くていい家具もありますが、私がここで提案したい家具は使い込んでも壊れない上質な家具です。ここに載っている家具であれば、私が全て買い取ります、という意思表示のためのカタログです。家具の買い取り価格は、2年未満で購入価格の25%、4年未満で購入価格の45%、6年未満で購入価格の65%、6年以上になると購入価格の70%で買い取りますというシステムを設けています。
そうやって住む人にメリットになるような提案をしていきたい。またこういう頑丈な家具であれば、長年使っても壊れないし、買い取ってもリペアすれば味が出ていい風合いの家具になっていく。
大家さんって普通はただ建物をつくって、単に貸すだけという全然面白くないビジネスですよね。だけど、そこに違う業界の新しい概念を取り入れて、賃貸住宅の仕組み自体を面白くしていければいいなと思ったんです。

馬場:大家さんって、建物をつくって価値が下がっていくのを、メンテナンスでなんとか価値を元に戻すという意識しかなかった。でもこの試みはもしかすると建物の利用価値を高める方向にいくかもしれない。

馬場:このロジックのいいところは、まずお客さんがハッピー。賃貸だからって安い家具を買って住むのと、上質の家具を買って住むのとでは生活のクオリティーが全然違う。さらに、オーナーにしても建物の利用価値を維持できて、かつ家具のテイストが揃うということでハッピー。みんながハッピーになれるシステムです。

那部:Taito Styleでは家具屋と提携して、オリジナルの家具をつくってもらっています。素材の選び方や作り方を工夫して、上質でありながらもイニシャルコストもある程度抑えられるように努力しています。

馬場:そういう価値観が共有できる人が自然と集まってきそうですね。